専門医が30年以上を費やしてたどりついた…「沈黙の臓器=腎臓」を守る簡単【ウォーキング法】

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そこで、自宅で腎臓リハビリメソッドを始めるときに気をつけていただきたいことがあります。それは、自分自身の健康状態をしっかりと把握することです。

本稿を読んでくださっている方には、自分の病気に真摯に向き合い、頑張る努力を怠らないまじめなタイプが多いことでしょう。しかし、まじめな方ほどはまってしまう落とし穴が、すべてを最初から取り入れようとして頑張りすぎてしまうことです。

例えば、最大血圧が180mmHg以上あるいは最小血圧が100mmHg以上の高血圧であったり、空腹時の血糖値が250mg/dl以上の高血糖であったりする人は、まずは薬物療法や食事療法で血圧や血糖の数値を下げることを優先してください。

また、病院で人工透析の治療を受けている患者さんは、透析中の前半にペダルこぎなどを行い、透析後半や透析終了直後には運動療法を行わないなどの注意点があります。

自宅でも自主的に腎臓リハビリメソッドに励むのはすばらしいことですが、あくまでも無理のない範囲で、できれば透析療法のない日に「いきいきウォーキング」に取り組むといいでしょう。

ほかにも次ページの表で当てはまるものがある場合は、腎臓リハビリメソッドに取り組むための前段階として治療に専念してください。そして、かかりつけの医師がいるのであれば、ひとまず運動の是非を相談してみましょう。

(出所:『東北大学病院が開発した 弱った腎臓を自力で元気にする方法』より)

気軽に健康寿命が延ばせる「いきいきウォーキング」

自分の健康状態を知り、かかりつけの医師にも運動療法の許可を得られたのであれば、さっそく腎臓リハビリメソッドに挑戦してみましょう。まず、みなさんに取り組んでもらいたいのは、ずばりウォーキングです。

もちろん、サイクリング、水泳、エアロビクスといった有酸素運動も腎臓リハビリとして効果的ではありますが、毎日続けることは大変ですよね。でも、ウォーキングならどうでしょうか。

通勤をしたり、買い物をしたり、意識的に「歩こう!」と思わなくても、人は1日に6000歩くらいは歩くといわれています。

「え? 意外に多い!」

そう思われたのではないでしょうか。そうなのです。誰もが、無意識のうちにけっこう歩いているのです。

次ページ「いきいきウォーキング」に置き換えると…
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