在宅勤務の裏で進むニューヨーク「有名老朽ビル」再開発の現在地、ビル所有者からは500件を超えるリノベーション申請

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ただ、全ての再開発が好意的に受け入れられているわけではない。ミッドタウンのオフィスビル「1270ブロードウェイ」では歴史的な石造の外観が外され、上層階の大部分は光沢ある白い外装に変わった。最上階のアーチ型の窓も、黒く縁取られた四角い窓に置き換えられた。この改修には、SNS上で批判の声が寄せられている。 

現在の「1270ブロードウェイ」Photographer: Stephanie Keith/Bloomberg

「ペン2」の改修に7億5000万ドル

ボルナド・リアルティー・トラストは「ペン2」の改修に7億5000万ドルを投じた。三層吹き抜けのロビーは、歩行者専用道路に面して開放されている。

アメニティー施設には280人収容のホール、ジムやピックルボールコート、そして360度の眺望を楽しめる屋上ラウンジなどがある。

ボルナドはユニバーサル・ミュージック・グループとオフィス賃貸契約を締結。野村ホールディングスの米国部門も「ペン2」でのスペース賃貸について交渉しているとブルームバーグ・ニュースは3月に報じていた。新たな入居企業にはサッカーのプロリーグ、メジャーリーグサッカー(MLS)も含まれる。

ボルナドの幹部によれば、賃料は1平方フィート当たり60ドルから100ドルに上昇。2024年半ばには稼働率が30%にとどまっていたが、年末までに80%の入居を見込んでいるという。

オックスフォード・プロパティーズとカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)は約10億ドルを投じ、かつての貨物ターミナルをグーグルがグローバルビジネス部門の本部を置くオフィスビルへと変貌させた。

れんが造りの3階建てターミナルは、路面やテラスに緑あふれるスペースを備えた12階建てのオフィスビルになった。太陽光パネルや雨水貯留システムが導入されており、全フロアにハドソン川を望むワークラウンジが設けられている。

かつては入居率の低い倉庫だった建物は、再開発中にグーグルが全フロアを賃借し、最終的には2022年に21億ドルで購入した。

著者:Nacha Cattan

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