ファッションのカリスマ、動画パワーを語る 動画サービス「C CHANNEL」の未来<3>

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──ファッション業界とのコラボレーションについては?

今は、外資系の化粧品ブランドも若いユーザーを取り込むためにSNSの強化をしている。たとえばインスタグラマーのフォロワーが1000人単位の人たちにイベント参加してもらってハッシュタグを付けてアップしてもらっている。

あるブランドからは動画でやってほしいという要請があり、イベントにクリッパーを送り込んでいる。また、ある外資系の化粧品会社のトップが来日した際に「軍地さんはC CHANNELに参加されているんですよね」と言われた。化粧品ジャンルはヘアスタイルとかメークの部分で動画が効果的というのがあるので関心を持ってもらえたようで、「何かやりましょう」と言われている。

ファッション業界は閉じている部分があって、知っている人間が間にはいるとスムーズに仕事になることが多い。その意味で私がブリッジになれると思っている。クリッパーが新作のリップを全色試したというような動画が配信できるといい。私が入ることでデジタルとファッションをつなぐ役割が果たせるかなと思っている。

「面白い」「カワイイ」をダイレクトに伝えたい

──C CHANNELで表現したいことは?

編集者として、読者とつないでいる手をいかに離さないでいられるかをつねに考えています。これまでは雑誌を通じて手をつないでいましたが間に挟まなくても、つなげるものはつないでいこうという思いでいます。

ただ誤解してほしくないのは、このサービスは雑誌を駆逐するものでも、敵になるものでもありません。伝え方が変わってしまったら、相手に合わせて自分で変化するのが大切だということ。伝えたい心さえあれば、伝わるんだと信じていますし、伝え方を知ることが私の義務なのだと思っています。

そうした難しいことを言わなくても、編集者は伝えることが性(さが)なんです。私やクリッパーが見ていた「これが面白い」「この服カワイイ」「こんな素敵な人がいるよ」といった情報をC CHANNELを通じでダイレクトに伝えたいという思いがふつふつと沸いてきています。プロの信用性とアマチュアのスピード力の組み合わせで前進させていこうと思います。

(撮影:尾形文繁)

高杉 公秀 フリーランス編集者

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たかすぎ きみひで

1966年、埼玉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、出版社勤務。週刊誌や月刊誌の編集部を経て、2010年独立。フリーランスとしてさまざまなジャンルの記事執筆、単行本の企画を行う。

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