ファッションのカリスマ、動画パワーを語る 動画サービス「C CHANNEL」の未来<3>
──求められているものは?
まず女の子が気楽に上げられる、気楽に見られるシステム作りです。そこには、「パケット代の壁」がある。月間7GBの容量制限を気にする女の子が多いのがネックで、容量を圧縮できるシステムづくりが課題です。
もうひとつはC CHANNELを読みたくなる編集、読みたくなる面の作り方がまだまだ足りません。アマチュアの投稿も玉石混淆で、どの記事に価値があって、どれがキャッチーかを、女性誌としての目線で編集しなければダメです。
女性がストレスなく楽しめるようにするには、面の作りのファーストインプレッションを変える必要があります。記事のプロ化を進めると同時にアマチュアのよさを両存させることが課題です。
プロの参加も大切です。モデルの梨花やローラがインスタグラムを始めて爆発的にユーザーが増えたように、プロが入らないと、素人だけの空気ではなかなか増えないのではないかとも思います。有名発信者を増やすことを考えています。
女の子にC CHANNELを使うクセをもってもらうことも重要です。ニコニコ動画とは違う、女の子が安心して使える動画チャンネルになりたい。さらには女の子を意識したユーザビリティやeコマースにも踏み込んでいければ、とも思います。
自撮り動画のハードルを下げたい
──東京ガールズコレクションでもC CHANNELが活躍しました。
先日行われた東京ガールズコレクションでは、イベント前日に今シーズンのオススメコーディネートを解説した動画をアップしました。
ただ、女の子が動画を作るのはまだ大変なところがあります。会場ではブランドごとのブースで自撮りしてハッシュタグをつけて拡散するマーケティングが主流ですが、動画は時間がかかるし、ファッションチェックはスタッフが撮らないと全身が映りません。結果的に、どうしても10分はかかってしまう。誰でも動画を上げられるかというとまだハードルはあります。言い方を変えると、女の子をその場に留める「時間マーケティング」が難しい。
東京ガールズコレクションの当日、嬉しかったのは、「フェルト帽を着こなして」と動画で呼びかけたら、ことごとくかぶってきてくれたこと。どこまで前日配信した動画を見てくれたのかはわからないが、もし買った人がひとりでもいたら嬉しい。投げたボールが返ってきたわけだから。
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