発達障害の子どもの世話でパンクしないために、知っておきたい"逃げ道"…ケアを離れて休むことは、今や世界の「新常識」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

国際条約として「障害者権利条約」が採択され、障害のある人をケアする家族を守って支援すること、ケアする人たちのことも社会全体で支えていくことが、項目として含まれています。

子育てや介護をしている人が、ケアしている相手から少しの時間でも離れて休むことは、世界の新しい常識です。

特性の強い子どもを他の保育者へ預けることには、気後れや不安がつきものかもしれません。さまざまな事情から、子どもと1人で向き合い続ける保護者もいます。

ですが、保護者だけの価値観で子どもを育てることは、その子どもにとってふさわしくないやり方に偏ったり、育ての「困り感」を抱え続けたりするリスクもあります。

「休憩上手」こそ「子育て上手」

『我が子が発達障害だとわかったら絶対に知っておきたいこと 発達障害児を持つ母親が、発達障害の名著100冊の重要ポイントを1冊にまとめました。』(Gakken)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

孤独な子育てから抜け出し、保護者にかかる心身的な負担を軽減するためにも、時には他の保育者の手を借りて、子育てから休憩をとることを勧めます。

自分とは違った保育経験のある人からは、子どもの特性について新しい見解を得られることがあります。

また、子どものことについてネガティブな考え方に引っ張られつつある保護者であるほど、子どもから距離をとる時間を確保して気持ちをリフレッシュしていくことも大切です。

特性のある子どもを療育施設へ連れて行ったり一時的に預けたりすることは、子どものケアであるとともに、保護者のレスパイトケアにもなります。

療育施設の中には、保護者の心のケアを重視しているところもあります。レスパイトケアを取り入れることは、保護者の「自分1人で頑張らなければならない」といったプレッシャーをやわらげる手助けにもなるのです。

保護者が一息つけるための、あらゆる工夫を探してみてください。

桃川 あいこ 図書館情報学学士

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ももかわ あいこ / Aiko Momokawa

1975年生まれ。茨城県筑波研究学園都市育ち。子ども時代は書店の絵本、学校図書館の本を読みつくす。図書館情報大学(現・筑波大学)卒業。大学では情報検索概論、ネットリテラシーを研究。日本アイ・ビー・エム入社後は、ソフトウェアのQ&Aまとめ文書をノルマの10倍執筆。このように多くの書物や資料を読み込み、整理する経験を多く積んできた。

2004年、発達障害の子どもが生まれたことを契機に退職。インターネット黎明期からブログを構築。以降ずっとネットテクノロジーを観察し、発信を続けている。20年にわたり、我が子に起きている問題について、地域の支援施設・ネット・書籍・学術論文など様々なチャネルで情報収集をしている。

「自分が困って調べぬいたことは、必ず同じように悩む人が存在する」をモットーに、発達障害児との暮らしや、ケアにまつわる書籍紹介、「(子どもがうつから目覚ましく回復した)栄養療法を活用した食事内容」などを発信。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事