文京区立小学校の「3S1K」に中国人が殺到するワケ、彼らは中国に住んでいたときと同じ思考回路で動いている

3月下旬、筆者は3S1Kの一角である誠之小学校の周辺を歩いてみた。同校は東京メトロ南北線の東大前駅や都営三田線の白山駅から近い閑静な住宅街にある。福山藩阿部家の藩校として設けられた誠之館をルーツに持つ由緒正しい小学校だ。
訪れた日は週末だったため子どもたちの姿はなかったが、学校前の細い道をウロウロしていると、30代くらいの中国人女性2人が仲よく腕を組んでこちらに向かって歩いてきた(中国では子どもだけでなく、大人の女性同士、男性同士でもよく腕を組んで歩く)。すれ違うときに中国語を話していたのでわかったのだが、2人は散歩をしていたのか、角まで行くとまた同じ道を引き返し、去っていった。近隣に住む中国人児童の保護者だったのかもしれない。
文京区内の外国籍児童数は5年で2倍以上に

近年、在日中国人の人口は増え続け、都道府県の1県並みに相当する約87万3000人(2024年末時点、出入国在留管理庁の統計)に上る。これは全在留外国人の4分の1に当たり、とくに東京都には約28万6000人(同時点、同統計)もの人が住んでいることから、都内にいればどこであれ、中国語が聞こえてきても不思議ではない時代となった。
しかし、筆者が誠之小学校の前にいたわずか数分の間にも出くわすとは、やはり、この周辺には中国人が多く、3S1Kは彼らの間で人気のようだ。
同校を含め、3S1Kの中国籍児童数は公開されていないが、文京区教育委員会によると、区内の外国籍児童数は2019年(194人)から5年後の2024年は2倍以上(467人)に増加している。
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