「いい学校といえば公立でしょ」「子どもたちを伸び伸びと育てたい」…文京区「3S1K」の次に中国人が狙うのはどこか

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在日中国人の子どもの一部が東京都文京区の3S1Kなど有名公立小学校に多数入学している。彼らはなぜ、有名私立やインターナショナルスクール(以下、インター)ではなく、有名公立を目指すのだろうか。また、3S1Kの次はどのような学校を狙っているのか。
筆者が在日中国人同士の教育に関するSNSグループに入っている40代の男性に上記の質問を投げかけてみると、以下の答えが返ってきた。
進路は主に3つにある
「私が入っているグループは都心で働く会社員や経営者など教育熱心な親が中心ですが、進路は主に3つに分かれます。最も多いのは地元の学区にある一般の公立小学校に入学し、SAPIXなどの学習塾に通いながら私立中学を受験するグループ。2番目に多いのは私立の小学校を受験するグループです。3番目は雙葉などの私立幼稚園を受験するグループですが、これは数が少ないですね」
この男性によると、マイノリティーである在日中国人の親として最も大事なことは、目先の受験以上に、親が子どもの人生のロードマップをどのように描くかだという。
「もし小学校からインターに通うとしたら、そのまま中学、高校と進み、大学は欧米に進学することになり、将来的には中国でも日本でもなく、海外に住む可能性があります。今、知人の子どもが欧米に留学していますが、学費や生活費などで、目が飛び出るほど高額なお金がかかります。少なくとも相当な富裕層でないとインターは選択できません。
公立小から私立中学を受験すると、そこまでのお金はかからない上に、日本でレベルの高い教育を受けさせることができます。私は来日して20年くらい経っており、子どもは日本生まれ、日本語がネイティブなので、日本で学歴をつけ、日本社会で生きていくことを想定するのが自然の流れ。日本の有名中学に進学したあとは、子どもの希望によって将来を選択していけるので、これがいちばん現実的でベストだと思います」
さらに、この男性はこう言う。
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