52歳から「日本の"聖地"を巡るひとり旅」〜感じたまま導かれ3年間で日本列島を隅々まで〜【新時代の大人旅】一度は見たい絶景&聖地を求めて

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室戸岬(高知県)での体験は、私の中で大きな転換点の一つとなりました。突端に立った時、ここが神々の降り立つ場所なのだと直感的に理解できたのです。

太平洋に突き出た室戸岬
太平洋に突き出た室戸岬(写真:『日本の聖地を訪ねて』)

強い潮風を受けながら、空と海が溶け合う水平線を眺めていると、空海が悟りを開いたという言い伝えも、決して誇張ではないと感じられました。それまで生きてきた中で味わったことのない神秘的な空気が、そこには満ちていたのです。

その後訪れた眞名井神社(京都府)での体験も、私の心に深く刻まれています。眞名井原案内人のKさんに案内され、御祭神の左側で左手をかざした時、目には見えない不思議な力を感じました。磐座(いわくら:神が宿る岩石)から感じるエネルギー、そこに宿る荒御魂(あらみたま)の存在。それは科学では説明できない、しかし確かに実在する何かでした。

神社の神聖な湧き水
眞名井神社の神聖な湧き水(写真:『日本の聖地を訪ねて』)

摩訶不思議な体験により、この日本の地に古くから伝わる神々の存在を、身をもって知ることになりました。厳かな空気に包まれた神社で、私は人智を超えたものの存在を教えられました。それは本を読んで得られる知識とは異なる、体験を通じてのみ理解できる真実でした。

穴場という宝物~新しい価値の発見~

2年目の旅では、観光名所に隠れて、まだ広く知られていない場所の魅力を発信することにも力を入れました。

天草地方はその代表例です。絶景、歴史、食文化、温泉。どれをとっても一級品でありながら、その素晴らしさがまだまだ見落とされているのでは、と感じたのでした。

穴場的な場所を紹介できる喜びは、旅に新たな意味を与えてくれました。

北海道・渡島(おしま)地方での体験も印象に残っています。現地の観光局の方から取材希望のお便りをいただき、縄文文化について聞いた話は、私の日本の歴史観を大きく広げるものでした。

当時の人々が想像以上に広範囲で交流していたという事実は、現代の私たちに多くの示唆を与えてくれます。また、「渡島地方」という名前を全国誌で紹介したことで、より多くの人に知ってほしい場所を伝えていきたい、そんな使命感も芽生えました。

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