山崎元が「未公開原稿」で伝えようとしていた「人生100年時代」の"まやかし"と「老後2000万円」問題の"本質"

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

こうした本が多い理由は、1つには、論理や計算に弱く、語るべき内容を持たない専門家が著者である場合、データで紙面を埋めて格好を付けようとするからでしょう。

また、その種の数字のデータの出所や扱い方が、しばしば生命保険のセールスに近い売り手側の視点から来ているので、当事者である個人にとって不適切な場合が少なくありません。

 必要な老後資金を「自分の数字」で概算することが大切なのです。

自分自身を「マネジメント」しよう

山崎元のライフマネジメント 幸せな人生のための基本戦略
『山崎元のライフマネジメント 幸せな人生のための基本戦略』(Gakken)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

まず、これからの個人は、これまでよりも「長い人生」を前提とした人生戦略が必要です。そして、変化に適応した「働き方」や「キャリア・プランニング」を身につける必要があり、「資産」や「お金」とうまく付き合う必要があります。

これらの要素の扱い方を、「幸せに生きるために」という価値観で統合して、あたかも自分自身を1つの会社であるかのように論理的にマネージする必要があるのです。

この「自分会社」は、自分が経営を決める「社長」であり、同時に管理の対象となる「唯一の社員」でもあります。

自分の「人材価値」の作り方・守り方・使い方、自由と時間とお金の交換法則、「資本家比率」の向上、例えば「45歳」くらいで気分良く人生を折り返す2ステップのキャリア・プランニング、などを考えていかなくてはならないでしょう。

かの文豪ゲーテは、「人間の最大の罪は不機嫌である」と言いました。その通りでしょう。

さあ、上機嫌な人生に向かって歩み始めましょう!

山崎 元 経済評論家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

やまざき はじめ / Hajime Yamazaki

1958年札幌市生まれ。東京大学経済学部卒業。経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、株式会社マイベンチマーク代表(投資と投資教育のコンサルティング会社)と複数の肩書を持つ。三菱商事、野村投資信託、住友信託銀行、メリルリンチ証券など計12回の転職経験を生かし、お金の運用、経済一般、転職と自己啓発などの分野で活動中。著書に『超簡単 お金の運用術』(朝日新聞出版)『「投資バカ」につける薬』(講談社)『お金がふえるシンプルな考え方』(ダイヤモンド社)など著書多数。馬券戦略は馬連が基本。【2024年1月5日編集部追記】2024年1月1日、山崎元さんは逝去されました。心から哀悼の意を捧げ、ご冥福をお祈りします。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事