カツカレー11人前を誤発注?「48歳のタイミー奮闘記」初めてのスキマバイトは、"驚きの結末"が待ち受けていた
現在、2時間や3時間程度の短いアルバイト、通称「スキマバイト」への就労者は450万人を超えたという(2025年、株式会社パーソル総合研究所調査)。そして「タイミー」は、2024年10月期の通期売上高では前年比+66.5%の268.8億円と急成長を遂げている。
私は都内での20年間の会社員生活を経て、現在は地方在住のフリーランス。飲食店のPRをなりわいとしながら、「飲食チェーン店トラベラー」として全国各地のローカル飲食チェーン店を探訪することをライフワークにしている。
駅の立ち食いそばから回転寿司、レストランから高級焼肉店まで、私にとって飲食店とは楽しいテーマパーク。有名なチェーン店からローカルチェーン店まで、その魅力を訪ね歩くことが生きがいだ。

しかしそんなに好きな飲食店でも、就労経験となれば学生時代のアルバイトを含めてまったくなかった。
「いつか飲食店で働いてみたい」と長年思い続けていたが、日々の仕事に追われ、気がつけば48歳になっていた。年齢とともにキャリアは積み上がるが、それに反比例するように未経験の仕事に飛び込むことは難しくなっていく。さあ、どうしようか……。
そう思っていたところに、「タイミー」と出会った。
不安を抱えながらも「応募」をタップ!
「タイミー」、それは履歴書や面接なしで簡単に登録でき、ワーカーの「働きたい時間」と企業の「働いてほしい時間」をマッチングするサービスだ。通称「スキマバイト」と言われている。
これこそが私が求めていたものかもしれない。やってみるしかないだろう。アプリをインストールし、早速案件を探してみた。もちろん探すのは憧れの飲食店バイトである。
しかし我こそはプロの未経験者。皿の1枚も洗ったことがなければ、「いらっしゃいませ」の一言も言ったことがない。そんなやつでも許してもらえるよう、「未経験歓迎」の若葉マーク付きの案件を探した。
そうして見つけたのは、高速道路のサービスエリアにあるレストランでのホール仕事。

未経験歓迎とはいえ、自分にレストランのホール仕事などできるのだろうか? デスクワークを続けた48歳の体で接客などできるのだろうか? 皿を落として割ってしまったらどうしようか? 余計な心配ばかりが頭をよぎった。
ギリギリまで悩んだ末、震える手で思い切って「応募」ボタンをタップ、すんなりマッチング完了。思わず変な声が出たのを覚えている。
募集要項には、持ち物に「汚れてもいい黒い靴」、服装に「黒いスラックス、長袖のワイシャツ」とあった。ワークマンで黒いコックシューズとスラックスを購入し、アルバイト当日を迎えた。
ガチガチに緊張した面持ちで2階の事務所に行き、人生で初めてこの言葉を発した。
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