カツカレー11人前を誤発注?「48歳のタイミー奮闘記」初めてのスキマバイトは、"驚きの結末"が待ち受けていた
「タイミーから来ました」
この瞬間、私はついに「タイミーから来た側」の人になったのである。もう後には引けない、やるしかない。
老眼に苦労しながらはじめての飲食バイト
「タイミーさん、お疲れ様です! ではそこのQRコードでチェックインしてくださいね。名札も置いておきましたから」
緊張した私をよそに、いともスムーズに案内してくれた社員さん。私にとっては初タイミーだが、ここでは日常的にタイミーさんを迎えているのだろう。ロッカーに荷物を預け、「研修中」と書かれた名札を付け、サロンを巻き、学生以来26年ぶりのアルバイトへと初めてのチェックイン。
ここからの3時間は、私の本業や経歴、年齢、果ては名前すら呼ばれなくなり、「タイミーさん」になるのだ。私の名前はタイミーさん。自分の人格がどこかに行ったようなフワフワとした気分で、今日の勤務地であるホールに入る。
「お客様がご来店されたら『いらっしゃいませ』と言って、お席に誘導してください」
「人数分のお冷やを運んでください。お冷やはこのブースであらかじめ氷を3個ほど入れてスタンバイしておいてください」
「オーダーを聞いたらハンディに入力してください。使い方を教えますね」
「どんなメニューがあるかをある程度把握しておいてください。よく出るのは牛肉の御膳とカツカレーです」
未経験の私に対し、ホール仕事の「ホ」の字から親切に教えてくれた店長さん。48歳の手習いが、何より嬉しい。
早速お客様が来店したので、「いらっしゃいませ」からの、「こちらのお席へどうぞ」コールを行い、お冷やをトレイに載せて運ぶ。おおお、これがホール仕事か!
次はオーダーを聞くターンだ。ハンディ端末を開き、卓番と人数、そしてご注文を次々と入力していく。
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