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「やる気の問題より"組織の構造的問題"だ…」日本企業で「新人と役員」以外が、情熱をもって仕事ができない根本理由

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  • 田中 弦 Unipos株式会社代表取締役会長
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実際、「エンゲージメントサーベイ」のなかに「挑戦できていますか?」といった趣旨の設問が見られます。

その内容を見ると、かなり多くの新人が「挑戦できている」と答えていました。

しかし、新卒3年目以降はだんだん挑戦できなくなり、課長などのリーダー的な存在になって以降は「挑戦できていません」と答える人がほとんどになります。

そして、部長職より上になると、また再び「挑戦できている」と答える人が増えていくのです。

つまり、「挑戦できるかどうか」が、従業員と組織のつながりである「エンゲージメント」に大きく影響しているといえるのです。

「挑戦できない原因」はどこにある?

ただし、「エンゲージメントサーベイ」だけでは、「では、なぜ新人を除く多くの若手、中間管理職が挑戦できていないのか?」といった、課題の「背景」や、課題が生じる「要因」まではわかりません。背景などに迫る設問がないことが多いからです。

「エンゲージメントサーベイ」だけを見ていても、なぜ挑戦できていないのか」その背景や構造的な課題まではわからないのです。

私がさまざまな会社を見ている限り、挑戦できない原因が、「失敗を許容しない企業風土」のこともあれば、「新しい挑戦の機会が提供されていない」こともあれば、挑戦意欲のある人材が適切に評価されない制度」のこともあります。実際には、そのすべてが該当するケースもあります。

自社が抱える問題がどれかによって「講じるべき対策」は異なりますが、いずれにせよ、もし自社で、従業員と組織の結びつきである「エンゲージメント」が低い、と感じられる状態にあれば、「新人を除く多くの若手、中間管理職が挑戦できないのではないか?」「そこを根本から変える必要がある」と考え、実施していくのが抜本的かつ本質的な解決の第一歩です。

新人や役員クラスだけでなく、その組織で働く多くの人が「真に挑戦できる環境」を整えていく、それこそが経営や人事の役割だと、私は「人的資本経営の専門家」として確信しています。

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