【独自】JAL系の格安航空スプリング・ジャパンが「過去に飲酒問題を起こしたパイロット」を重用

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スプリング・ジャパン
スプリング・ジャパンは成田空港を拠点とし、中国向けの国際線9路線、国内3路線を有する(撮影:尾形文繁)

またもや日本航空(JAL)のパイロットが飲酒トラブルを起こした。

夏の繁忙シーズンも終わりに近づいた8月28日、ハワイホノルル発・中部国際空港行きの便の機長が社内規定に違反して滞在先のホテルで飲酒。運航当日に体調不良を訴え、乗務予定だった便など計3便が遅延した。

パイロットの飲酒問題はJAL単体にとどまらずグループ企業でも起きている。今年5月にはJAL傘下の格安航空(LCC)、スプリング・ジャパンも同様の事例で国土交通省から厳重注意を受けた。現在のJALの出資比率は66.7%で、社長はJAL出身の浅見達朗氏が務めている。

実はスプリング・ジャパンでは、パイロットの採用や登用をめぐって飲酒問題を許容していると捉えられかねないことを行っている。

スプリング・ジャパンは他の国内エアライングループで飲酒問題を起こしたパイロット3人を雇用していた。東洋経済の取材で判明した。

飲酒問題で事実上解雇の機長たち

3人はいずれも2018〜2019年の間に国内線で飲酒問題を起こし、事実上解雇された。2019~2021年の間にスプリング・ジャパンへパイロット職として転職している。それも副操縦士ではなく機長として転職していた。うち1人はすでに退職し、外資系エアラインへと転じたもようだ。

スプリング・ジャパンに残っている2人は現在、審査操縦士や教官を務めている。審査操縦士や教官はパイロットの進退を決める権限を持っており、パイロットの中でも能力の高い人物が就く職位だ。2人の処遇などについては、証言や証拠を複数の関係者から得ている。

東洋経済はスプリング・ジャパンの広報部に質問状を送付。「過去に飲酒問題を起こしたパイロットを審査操縦士や教官に任命した理由」を問い合わせた。

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