「人的資本経営=人を大切にする経営」は勘違いだ 超人手不足時代「見捨てられる会社」の特徴は?

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経営
「人的資本経営」と「人を大事にする経営」はまったく違います(写真:Mr.Jub/PIXTA)
国内外5000社以上の人的資本開示情報をすべて読み込み、「人的資本経営専門家」として活躍する田中弦氏。
その田中氏が、「人的資本経営」について、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」すればいいのか、全ノウハウを解説した新刊5000の事例から導き出した「人的資本経営大全ーー日本企業最後の伸びしろ」』が発売された。
そもそもよく言われる「人を大切にする経営」と「人的資本経営」は何が違うのか、田中氏が解説する。

話題の「人的資本経営」、定義を説明できますか?

「人的資本経営」とは何か。まずは、イメージをお伝えします。

『5000の事例から導き出した 日本企業最後の伸びしろ 人的資本経営大全』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「人的資本」とは、個人が持つスキルやノウハウ、能力などのことを指します。

そこに「経営」という言葉がついた場合、どのような経営を指すのでしょうか。

経済産業省は、人的資本経営について「人材を『資本』として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方」と定義しています。

もっとわかりやすくいうと、個人が持つスキルやノウハウ、能力を「資本」、つまり「価値を生み出す元手」として捉え、その価値を最大に引き出しながら企業価値の向上につなげていく経営のことを「人的資本経営」といいます。

こう書くと、「ああ、それって人を大事にする経営だよね」と感じる人がいらっしゃるかもしれません。実際、そう誤解している人が多いという調査結果も出ています。

しかし、「人的資本経営」と「人を大事にする経営」はまったく違います

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