「2時間待ちは普通」「ひとり2000円超え」なのに大盛況!「丸亀製麺」運営企業が手掛ける「コナズ珈琲」人気爆発も"納得"のワケ

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そんな中、後発のコナズ珈琲が目を付けたのは「ハワイアン」という価値だった。

トリドールホールディングスの創業者・代表取締役社長である粟田貴也氏は、丸亀製麺の出店視察のためにハワイへ訪れたとき、現地のコーヒーショップに感銘を受けたという。

その感動を日本でも、ということでのハワイアンカフェの出店だったが、それが既存のコーヒーチェーンとは一線を画するカフェの展開を進めることになった。

ハワイの写真が飾られた壁
店内にはハワイの写真なども飾られている(筆者撮影)

コナズ珈琲が狙うのは「女子会」需要か?

とはいえ、そのように新しいカフェのスタイルを見つけても、それに対応する需要がなければ店は成り立たない。

もちろん、昔から「ハワイ好き」は日本で多いが、それだけで全国チェーンになるほどの数もいるわけではない。では、コナズ珈琲の躍進を支えるのはどのような需要なのか。

その一つが「女子会」需要だと、店舗を訪れて感じた。

というより、店舗空間の作り方やメニュー、コンセプト、出店立地などすべてが「女子会(とくにママ友会)」に「選択と集中」されているように感じたのだ。

先ほども述べた通り、店内には特に女性グループが多く、話に花を咲かせている人が多い。テーブルもいすも広いし、何より滞在時間は無制限である。

それに、店内にはハワイアン・ミュージックがかかっているのだが、この音量が他の飲食店よりも少し大きい。だから、声のボリュームがある程度大きくても気にならない(あえて不便な場所にばかり出店している…売り上げが急増するハワイアンカフェ「コナズ珈琲」の逆張り戦略)。いい意味での「ガヤガヤ感」があって、女子会にもばっちりなのだ。

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谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家

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たにがしら・かずき / Kazuki Tanigashira

都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。1997年生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業、早稲田大学教育学術院国語教育専攻修士課程修了。「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 第三期」に参加し宇川直宏賞を受賞。「東洋経済オンラインアワード2024」でMVPを受賞。著作に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』 (集英社新書)、『ニセコ化するニッポン』(KADOKAWA)、『ブックオフから考える 「なんとなく」から生まれた文化のインフラ』(青弓社)がある。テレビ・動画出演は『ABEMA Prime』『めざまし8』など。

X:@impro_gashira

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