転職には”避けるべき転職”がある。上場企業で社長を務める著者が考える、キャリア形成で死守すべき2つのこととは?

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一方で、転職させれば年収の何割か(月収の数か月分、とか)が売り上げに計上されるが故に、戦略なき転職というか、避けるべき転職をそそのかす業者がいる事も確かだろう。

キャリア上の悩みを持っていないヒトが少数だろうし、むしろ誰もが悩みを持っているのが普通であろう。

そんな中、転職がベストの選択肢ではないにもかかわらず、転職を勧められるがままにしてしまうケースもあるだろうし、「転職をさせたいエージェント」に自分自身の市場価値を「盛られて」現実を見失い、根拠もなく自分を過大評価してしまう事もあるだろう。

その先がどうなるかは言うまでもないだろう。

今何をするべきか、何をしないべきか

先ほどの積極的で能動的なキャリア開発とは対極の、なんとなくキャリア形成のパターンだ。

転職はある意味便利だし、繰り返しだが分かり易いアクションであるが故に、それさえやれば現状が変わるハズだ、と思ってしまうのだろう。

しかしながら、現状いる場所である程度の結果を出せないヒトが、場所だけ変えたら結果を出せるほど人生は甘くない。

もっと言うと、現状に不満や不安があるから、逃げるように転職すると「逃げ癖」や「負け癖」がついてしまう。

そうなるとすぐに現状を放り出す現実逃避人間になってしまうから、気を付けるべきだ。

それではキャリアアップも何もないだろう。

だからこそ、現時点における自分自身の現状分析や、今何をするべきか、逆に言うと今何をしないべきか、などをキチンと考え、「思い付きではないベストのアクション」を起こす必要があるのだ。

本当に転職がベストの選択肢なのか、現状を変える為に一番やるべき事は何か、そして自分自身の将来の可能性と選択肢を一番広げてくれるアクションは何か。

そういった事を日々考え、しかるべきタイミングでしかるべきアクションを起こせるように日々鍛錬すべきなのだ。

戦略なき転職、戦略なきアクション。

そういった行為は一ビジネスパーソンとしては絶対に避けるべき事だと心に刻んでおくべきだ。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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