「認知症は生活習慣病の1つ」80歳を超えた認知症研究の第一人者が強調するワケ
血圧が高くなるほど、血管性認知症のリスクが高く
1988年に久山町で循環器検診を受けた65〜79歳の住民668人を2005年までの17年にわたって追跡調査したところ、「高血圧前症」「ステージ1高血圧症(140‐159/90‐99㎜Hg)」「ステージ2高血圧症(160‐179/100‐109㎜Hg)」と血圧が高くなればなるほど、血管性認知症のリスクが高くなっていました。
また、同じ集団が15年前に検診を受けたときの血圧と照らし合わせてみると、中年期に「ステージ2高血圧症」であった人は正常値だった人に比べ、発症リスクは10倍以上であることもわかったのです。
しかも、中年期に「ステージ2高血圧症」であった場合、老年期の血圧レベルにかかわらず約5倍も高くなることもわかりました。
それを踏まえて考えると、将来の認知症を防ぐには中年期からの血圧の管理が非常に重要であることがわかるでしょう(図4・5参照)。


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