韓国企業、「危機」を感じながらも、2012年も「攻め」が続く
LGグループは「変化」だ。同グループは、主力のLG電子やLGディスプレイで業績が低迷、グループ内に危機感が広がっている。具本茂会長は「机上のデータだけで判断するのではなく、自らのビジネスモデルの作り方を知っている実業家になってほしい」と苦言を呈したほどだ。
同グループは、安定した実績を出しているLG化学を要に、スマートフォン市場に再挑戦するLG電子と新たな携帯電話の通信規格であるLTE向け顧客の獲得に挑戦するLGユープラスに集中投資する考えだ。特にLG電子は、LTEスマートフォンに全力を傾ける計画。同グループ関係者は「LTEスマートフォンはグローバル市場で販売できる製品であり、LGグループ全体のシナジー効果を極大化できる事業」と話す。
安定的な成長を続けるロッテグループは今年、「海外市場の拡大」に勝負を懸ける。主力事業であるスーパーマーケットや百貨店、コンビニ事業は、すでに韓国で飽和状態だ。世界経済が停滞する中、消費も萎縮してきたのは悪材料だ。
ロッテグループはこの3年間で年平均109%成長した海外事業にさらに拍車をかける。ベトナムやロシア、インド、中国、インドネシアを中心にスーパーやデパートを積極的に増やす。国内は事業多角化で出口を模索する。辛東彬会長は昨年末、「既存事業をしっかりと維持して経営効率を高めながら、隣接する事業分野を積極拡大させる戦略を練るように」と指示している。
(韓国『中央日報エコノミスト』1月16日号/キム・テユン記者 =週刊東洋経済2012年2月18日号)
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