韓国企業、「危機」を感じながらも、2012年も「攻め」が続く
彼らは新年を迎え、「世界経済の先行きが不確実で経営環境は厳しいため、内部固めをしながら、将来への投資を行って成長を続ける」と考えているようだ。
現代自「内部固め」LGは「変化」
10大グループの今年の投資規模は120兆ウォン(約8・4兆円)前後になるとみられる。10大グループのほとんどが、投資を拡大するか、前年並みを維持すると答えている。
11年に43兆ウォンを投資したサムスングループは、今年も史上最大の投資に乗り出しそうだ。公式発表はないが、投資規模は50兆ウォンに達する見込み。李健煕会長は1月2日、「韓国の経済状況を見ると、投資をさらに進めることで、他の企業も投資を増やすように誘導するのがよいのではないか」と話す。サムスンは、まだ大した成果が出ていないヘルスケアやバイオなどの新分野に大規模な投資を行う方針だ。サムスン電子は、ソフトウエア分野の能力を育てるための投資に注力しそうだ。
現代自動車は今年の経営の基本方針を「内部固め」とした。鄭夢九会長は「今年はより充実した経営活動を行い、グローバル一流企業への地盤を固める」と述べた。現代自動車関係者は「トヨタ自動車やGMなど競合他社の攻撃的な経営が予想される中、“量より質”経営の拡大で適正価格を設定し、ブランドの認知度を高める戦略」と言う。
昨年は660万台を販売、09年以降3年連続で二ケタ成長を果たした同社は、今年の販売目標を700万台に設定。投資は小幅増で、研究開発(R&D)に前年比10・9%増の5・1兆ウォンを投資する方針。うち90%は環境に優しい未来の車と低燃費の新車開発に集中させる。