DeepSeekの影響なし?NVIDIA決算が映す実態 1月に株価急落、快進撃はどこまで続くか

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1つ目は生成AIの基盤モデルを作る事前学習の段階、2つ目は基盤モデルをベースにファインチューニングしていく事後学習の段階、そして3つ目は作り上げたモデルを使って、答えを得ていく推論の段階です。

ジェンスン・不安
今年1月のCES(アメリカで開催されたテクノロジー見本市)で、3つの段階を説明するジェンスン・フアンCEO(写真:梅垣勇人)

DeepSeekの登場で「高性能な半導体は必要ないのでは?」という見方が出たわけですが、DeepSeekが本当に低コストで開発されたのかはわからない。仮に基盤モデルや事後学習後のモデルを低コストで開発できたとして、今度はそのモデルをベースにした推論特化モデルの開発が進んでいく。

今回の決算説明会でも、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは「推論特化モデルはこれまでの100倍以上の計算能力が必要」と話していて、アナリストたちはDeepSeekの登場によって市場が広がったと受け止めている印象です。

顧客は独自の半導体を開発

——エヌビディアにとっての下方リスク、死角はないのでしょうか。

ブラックウェルは当初製造に問題があって歩留まりがあまりよくなかったので、粗利益率が下がるのではないかという懸念がありました。第4四半期を見ると、実際に粗利率は下がりましたが、アナリストのコンセンサスと同じでした。

もう1つは、エヌビディアの顧客であるグーグルなどのハイパースケーラーが独自で作っているAI半導体とどう共存していくのか、顧客がライバルにならないのか、という懸念があります。

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