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世界中でもめずらしい“カルチャーや商売に特化した街”
現在の竹下通りを歩くと、ファッションの街というよりも、ネオ浅草仲見世のような土産物店街と、今日本の若者に人気ナンバーワンの街である新大久保を融合したストリートのようにも見える。
店の前に人が群がっていたのは「ミニブタ・カフェ」。店内で人々と小さなブタが戯れる様子が、通り側の大型の窓から見える。このほかにも、猫カフェ、豆柴犬カフェ、カワウソ・カフェなど様々なアニマル・カフェがあちこちで営業している。
そのほか目立つのは、歩きながら食べるストリートフードの店。韓国ファストフード各種、生の苺を飴でコーティグした“いちご飴”が最近の流行のようだが、一昔前はタピオカとポップコーンの店が並んでいた記憶があり、人気メニューの流行りすたりが激しいようだ。
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その中でクレープだけは、1970年代からずっと現在まで続いている、いわば原宿を象徴するスイーツ。そのクレープの店を原宿で最初に始めた「マリオンクレープ」は、ブティック竹の子と同じビル内で1977年に店をオープンし、現在も同じ場所で営業を続けているこの街のもう一軒の老舗。東京だけで32店、全国に約100店を展開するほどに成長し、竹下通りでは今もクレープを頬張りながら街を歩く女の子の姿をよく見かける。
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竹下通りを抜け、明治通りに出て、さらに表参道に至ると、そこはルイ・ヴィトン、エルメス、フェンディ、バーバリーなどの世界的ラグジュアリーブランドの並ぶストリート。表参道沿いのエリアは、観光地化した原宿のイメージを避けてか、近年は「原宿」ではなく「表参道」と名乗る傾向があるようだ。
一方で、昭和、平成初期の竹下通りの写真と現在の街とを見比べると、変わらないのは通り入り口近くのマクドナルドと牛丼の吉野家くらい。常に変化してきたのが、その歴史だと思えるが、それは日本の若者文化・風俗の変遷を映しているということでもある。
日本で最初に10代の若者たちの人気の街となった原宿・竹下通りだが、現在はアニメ好きが集まる池袋サンシャイン通り、韓国カルチャー好きが集まる新大久保など、ライバルと言える街も増えてきた。
しかし、こうした10代向けのカルチャーや商売に特化した街は世界中でもめずらしく、それが外国人観光客が竹下通りにやってくる理由なのかもしれない。
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