「雅叙園」一方的キャンセルが罪深い"4つの理由" キャンセルされた客への「10万円の迷惑料」は妥当?

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式場を予約するときは、日時や場所、式場の特徴などをベースに「こんな式にしたい」というイメージを持つものであり、2次会の店なども含めてプランを考えている人もいます。また、「地方からの列席者が多いからしっかりおもてなししたい」「子どもにここで結婚式をやらせてあげたかった」などの理由から雅叙園を選んだという人もいるでしょう。

つまり、それだけ思いを込めて、こだわりをもって選んだ式場ということ。さらに「今年1月に予約したばかり」という人もいました。わずか1カ月後に利益追求などのために一方的な結論を出すのがビジネスとしたら、問答無用でそれが優先される世の中になりつつある危うさを感じさせられます。

同等レベルの式場予約は絶望的

キャンセルの罪深さを感じさせられる2つ目のポイントは、人気の結婚式場は1年以上前でなければなかなか予約できないこと。

結婚式で最も人気のあるシーズンは10・11月といわれています。かつて人気があった春は人やお金の出入りが多い時期で、5月は大型連休後、6月は雨と蒸し暑さを理由に避ける人が増えました。

その他でも暑い夏や忙しい年末年始は避けたい人が多いため10・11月の人気は高く、もしキャンセルが10月以降ではなく閑散期の12月以降であればこれほどの混乱はなかったでしょう。契約満了という一点のみで線引きをするドライさがその一因になっているのは間違いありません。

挙式・披露宴の時間帯、大安や友引などの六曜にこだわりがあれば、さらに早期の予約が必要でしょう。10・11月の大安や友引に希望の時間で、雅叙園の予約を取ろうと思ったら、かなり早くから動く必要性があります。

その点、雅叙園からキャンセルされて他の式場を探したところで10・11月の似たような日取りと会場を予約することは極めて困難。実際、雅叙園からの連絡を受けて「急いで別の式場を探したけど、空いていなかった」という当事者の声が報じられています。

「施設、日取り、時間などの希望を少し下げたとしても予約が取れない」という苦境に見舞われているようであり、何らかのサポートが必要でしょう。

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