「雅叙園」一方的キャンセルが罪深い"4つの理由" キャンセルされた客への「10万円の迷惑料」は妥当?

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ちなみに雅叙園は9月への前倒しを提案していましたが、すでに同月はほぼ埋まり、真夏の8月上旬を提案された人もいるとのこと。単に暑い時期というだけでなく、仮に10・11月から2~3カ月前倒しした場合、それだけ準備を早くしなければいけないなどの難しさも発生します。

しかもここでいう準備は結婚式にかかわることだけではありません。新婚旅行や新居、会社への報告と仕事の調整、出席者の交通・宿泊の手配など、さまざまな準備を早める必要性が発生します。

今回のキャンセルは決して結婚式当日だけのことではなく、そこに至るスケジュールの再考という点でも当事者を悩ませているのです。

式場からの「迷惑料10万円」は妥当か

キャンセルの罪深さを感じさせられる3つ目のポイントは、10万円という迷惑料の設定金額。

雅叙園と予約者の契約内容はわかりませんし、法で争った場合、10万円に満たない解決金にとどまってしまうこともあり得るでしょう。しかし、前述した気持ちの面に加えて、当事者が費やした時間と労力は10万円というお金では測れないところがあります。

まず式場を探し、予約するところから簡単ではありません。たとえ「雅叙園でやりたい」という思いがあったとしても、一生に一度のことだけに「他も見てから決めよう」と思うのが人の心。ブライダルフェアに行って式場見学したり、見積もりをもらって検討したり、料理の試食をしたりなどの時間と労力、さらに決定に至るうえで両家の両親などへの確認なども必要です。

また、「結婚相手があまり協力的ではなく、式場の下見に連れ出すことにストレスがあった」「両家の両親が納得する式場と日取りがなかなか取れなかった」などの難しさを訴える声もしばしば聞きます。

予約後にしなければいけないのは、親族、友人、仕事関係者などの出席者に日時と場所の連絡。加えて、すでに秋の結婚式でも、衣装などのオーダーや披露宴の打ち合わせをはじめている人がいれば、結婚式当日から逆算してブライダルエステやダイエットをしている人もいます。その他では新居などの契約も見直さなければいけない人がいるかもしれません。

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