「予約したいのにできない」「値段が高すぎる…」中には7万円超えのすし屋も "超高額"、"予約困難店"が増え続ける根本的な理由

京料理の老舗「菊乃井」三代目の村田吉弘氏が、“予約困難店”に疑義を呈したことで議論が起きている。村田氏は、京都にミシュランガイド三つ星「菊乃井 本店」、二つ星「菊乃井 露庵」、東京に二つ星「赤坂 菊乃井」などを展開する日本料理界の巨匠だ。
村田氏が指摘したのは、“高額が上等”という客が、すぐ満席になる狭い店をスタンプラリーのように回るため、予約が難しくなっているという点だ。そのため、東京では鮨店が7万円になったり、京都で実績のない若手が開業して客から2万5000円をとったりするなど、飲食店が予約困難化および価格高騰化しているそうだ。
飲食業界や食通の間では、村田氏の意見に賛同を示す声が多い。しかし「自由経済のもと需要と供給の関係で成り立っているため問題ない」「飲食店が客単価を上げるのは妥当」といった指摘もある。
価格がどんどん高騰化している
ここで村田氏が指摘している業態は鮨や日本料理だが、天ぷらや焼鳥、フランス料理やイタリア料理でも同様で、“圧倒的な売り手市場”のため、価格もどんどん高騰している。
現在の東京では、新店でもコースのみで3万円は普通であり、4万円前後でも珍しくない。ペアリング程度にお酒を飲めば、5万円台から6万円台がボリュームゾーンとなっている。一部の飲食店に目を向ければ、コースだけで10万円近くという店も増えてきた。食べログが2005年にサービスを開始した当初、値段帯の最大レンジが「5万円以上」くらいだったが、現在は「10万円以上」となっていることからも、類推できることだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら