医師が指南「食後の血糖値急上昇」防ぐ5つのコツ 毎食後「3分間」イスから立ち上がるだけでもOK

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3分以上できたときには◎、1〜3分のときは◯、まったくできなかったら×というように、簡単な記号を記録するだけOK。◎が並んでいれば、「次も◎にしたい!」と取り組みやすく、モチベーションにもつながります。

できるだけ「×」がつかないように、基本の目標とそれが難しいときの小さな目標の2段階を用意しておくこともポイントです。ゼロか100かの2択ではなく、できないときには負担が少ない目標を選んで行うようにすれば運動がゼロにならず、継続しやすくなります。

そもそも、満点を目指すと減点方式になりがちです。そうではなくて、「今日もクリア」と“加点方式”でいきましょう。2段階の目標設定なら、小さな成功を積み重ねられて、結果的に血糖値をコントロールしやすい体になっています。

いつもの活動の“置き換え”でプラス10分の運動を確保

食後の立ち歩きが継続したら、次は“運動の量”を増やしましょう。

血糖値は食べながら下げるのが正解
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“プラス10”といって、いつもより10分運動する時間を増やす取り組みは、これまで運動習慣がなかった人でも始めやすい方法です。この10分は連続した時間でなくてかまいません。1日のうちでトータルの活動時間を10分増やせばよく、家事でもOKです。

何をしたらいいか迷うなら、エスカレーターやエレベーターでの移動を階段に変えてみてはどうでしょう。1つ前の駅やバス停で降りて歩くのもおすすめです。

新しいことを始めようと意気込んでも、3日坊主で続かないのが普通です。それよりも、いつもの動作をもうちょっと運動量のあるものに“置き換える”ところから始めませんか。

運動によって筋肉量が増えれば糖を効率よく使うことができます。筋肉は血糖値コントロールの重要なサポーターです。筋肉を味方につけて血糖値スパイクを防ぎ、血糖コントロールができる体を維持していきましょう。

最後に厚生労働省が紹介している“プラス10”の効果を示しておきます。

体重70kgの男性が10分間早歩きに変えると、35kcal分多くエネルギーを消費。1年365日で12,775kcal消費できるので、脂肪組織を1年で1.9kg減らす効果があります。

脂肪が減ればインスリンの効きがよくなるので、血糖コントロールにも有効です。

まさに、“置き換え活動”のチリツモが高血糖を防ぐと言えますね。

【もっと読む】糖質制限はNG!素人が間違えがちな高血糖対策では、インスリンというホルモンを味方につけて食べながら高血糖コントロールする方法について解説。
 
大坂 貴史 医師

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おおさか たかふみ / Takafumi Osaka

医師。綾部市立病院内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座客員講師。糖尿病専門医・指導医、総合内科専門医、日本医師会認定健康スポーツ医。京都府立医科大学卒業後、京都南病院、京都第二赤十字病院を経て、京都府立医科大学大学院博士課程で医学博士を取得。糖尿病と筋肉、糖尿病運動療法が専門。病院の外で「糖尿病で不幸になる人を減らす」活動をしている。Xでは「筋肉博士」として医療情報を発信。https://x.com/muscle_penguin_

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