偉くならずに会社で生きる「ゆる社内政治」の勧め 誰でも社内政治ができてしまう4つのステップ

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ただ、「ゆる社内政治」はそこまでつらくありません。察するのがとことん苦手な私でも、なんとかできたレベルです。その実態を知ってもらうためにも、まずは社内政治を3段階に分けて解説したいと思います。

● 社内政治レベル1:ゆる社内政治
 社内で嫌われないことに焦点を置く社内政治。人事評価がA・B・Cに分かれているならば、とりあえず「嫌われて最低評価のCをつけられない」ことに気を配るのが主な目的。空気を読むのが苦手な方や、チームワークと聞くだけでうんざりするタイプにおすすめのレベル。
● 社内政治レベル2:スタンダード社内政治
 社内で「まあまあ」の位置づけを狙う政治。社内でそつない評価を得るレベル。このレベルなら専門技能がなくても社内で生き残れる。ワークライフバランスを維持しながら社内のポジションを維持したい方におすすめ。
● 社内政治レベル3:プロ社内政治
 自分の希望する異動を即かなえたり、役員から引き抜かれるほどの人事評価を得たい方の社内政治。飲み会や社員との個人的な付き合いが増えるためプライベートはやや犠牲になるが、やりたい仕事をやりたいように任せてもらえる。

社内政治の基礎は「何をするか」ではなく「何をしないか」で決まります。なぜなら、社内政治に失敗する方は、絶対にやってはいけない地雷を踏みぬくことで、評価を下げているからです。過去の私がやらかした、「こいつ、社内政治をわかってないな」というふるまいの例を見てみましょう。

社内政治でやってはいけないことの例と、その理由

● Case1:役員からのハラスメントに悩んだとき、上長へ相談した
 役員からのハラスメントを吹き飛ばせるのは、人事部か「役員のさらに上役」しかいません。そこで自分の上長へ相談しても、権力がない中間管理職を悩ませてしまうだけです。相談相手を間違えているうえ、上司からも「面倒な人材」だと思われてしまうリスクがあります。
● Case2:会社の進め方に違和感を抱いたとき、他部署の部長へ最初に相談した
 業務について自分の上司をスキップして他部署の方へ相談するのは、上司への裏切りに等しい行為です。まずは形式だけでも上司に相談したという履歴を残したほうがいいでしょう。そのうえで解決しないなら初めて他部署にも相談すべきだったのです。また、他部署の上司へは「これは私の上長には言わないでいただきたいのですが……」と、内密に相談したほうが望ましいのです。
● Case3:会議で根本的な議論に異論を挟んだ
 会議で扱われるテーマは、多くの場合事前打ち合わせでまとまっています。会議は根回しが済んだ後の確認作業なのです。ですから、会議で異論を挟むのは遅すぎるうえ「あいつ、空気読めないな」判定を一発で食らいます。どうしても会議の中で気になることがあれば、後から上司に「さっきの会議のあれですけど……もしかして、〇〇というリスクがあったりしないでしょうか」と相談しておくべきでしょう。
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