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「辞める」と騒ぐも絶対辞めない面倒社員の心理 「自分が必要」だという慰留の言葉に酔う

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問題多い女性社員のイメージイラスト
(イラスト:北沢夕芸)
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中堅企業に勤務する女性Aさん(この連載の読者である)には、頻繁に電話をかけてくる同僚Bさんがいる。

Bさんの話はいつも同じだ。

「もう限界。どうでもいい仕事ばっか振られるし、やってられないわ。もう会社、辞める」

「え、いきなり?」

「いや、ムリだから」

「でもさ、Bさんが辞めちゃったら、仕事、回んなくなっちゃうじゃない」

「そんなことないよ」

「でも、そうだよ。みんな困ると思うなあ」

辞める辞める詐欺の時間泥棒

Aさんの言葉に、Bさんはしばらく黙っている。おそらく、自分の存在が必要だという言葉に酔っている。だが、しばらくすると、また電話口で愚痴をこぼす。

「やっぱ限界。もう辞めるわ」

「そんなこと言わないで、まず、ちょっと休んだら? 働き過ぎだよ。リフレッシュしなきゃ」

「そんなヒマないし」

ここでAさんは少し首をかしげる。そもそもBさんは子育てがあるからと言って残業はしないし、休日もしっかり取っている。

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