定年後いつ「お金を使うだけの時代」に入るべきか 公的年金だけで生活できる人は少数派だが…

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現役世代であれば、「ねんきん定期便」というはがきが手元に届いているかと思います。これは、国民年金や厚生年金の加入者に対し、誕生月に毎年送付される書類です。これによって、年金保険料の納付状況や将来受け取れる年金額の目安がわかるはずです。

公的年金の受給額が想定できたら、あとは「それに毎月いくら上乗せして使えるようにしたいか」を考えます。上乗せしたい分は、働いてまかなうか、資産を引き出すことになります。

「定年退職後に働くのか?」と思う方もいるかもしれませんが、今や65〜69歳の就業率は50%を超えていますから、65歳からしばらくは、いくばくかの収入がある人が多いのではないかと思います。

たとえば「月10万円を年金に上乗せして使いたい」と考えた場合、とりあえず「65歳からの35年間、毎月10万円」と仮定して計画を立ててみます。この場合、必要な金額は「10万円×12カ月×35年=4200万円」となります。

仮に、「200万円は65歳以降の勤労収入でまかなう」と設定した場合、資産からの引き出し総額は4000万円と見積もることになります。

逆算で資産活用の計画を立てる

さて、ここまでの前提をもとに、退職後の資産活用計画を立てるときの手順を説明します。ゴールは「100歳まで資産を枯渇させないこと」です。

計算しやすいところから考えていきましょう。80歳から100歳までの20年間は完全に「使うだけの時代」ですから、その20年間の必要引き出し総額は、「10万円×12カ月×20年=2400万円」です。利率0%で銀行に預けておいたとしても、80歳の時点で2400万円残っていればいいわけです。

次は、65歳から80歳までの15年間について考えます。「運用しながら引き出して使う」ことになるので、計算は少々面倒です。

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