「いきなり!ステーキ」に死角はないのか 「俺の」が着席に転向した意味を考える

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厨房の様子が見られるのも楽しみのひとつだ

最初はもの珍しさもあり、一度は行ってみようという気になっても、やはり立食でディナーというスタイルに抵抗を持つお客は一定数いる。店が狭いとゆったり食事を楽しめないと考えるお客も少なくはない。

実際、着席の大型店になっても「俺の」の競争力は保たれているようだ。東京・銀座1丁目に昨年オープンした商業施設「キラリトギンザ(KIRARITO GINZA)」内に入る、「俺のフレンチTOKYO」「俺のイタリアンTOKYO」を9月24日(木)の19時ごろにのぞいてみたところ、雨模様かつシルバーウイークの狭間という悪条件ながら、店内はほぼ満席だった。

従来の店舗より値段設定が1.5倍

「俺のイタリアンTOKYO」「俺のフレンチTOKYO」は、それぞれ130席、180席と過去最大規模の店舗としてオープンした。この俺のフレンチTOKYOの店内にはピアノやドラムセットなどの楽器が置かれたステージがあり全席着席。お客さんはアミューズ代(300円)とは別に、ミュージックチャージ(300円)も支払う。

価格についても牛フィレ肉とフォアグラのロッシーニは1980円(店舗によって異なる)と、従来の店舗より約1.5倍も値段設定が上だ。口コミサイト食べログのページによると、実際来店したお客さんが使った平均単価も6000円〜7999円となっており、このメニューだけでなく、全体的に価格水準を上げていると見受けられる。原則2時間制にしているため、お客の回転率も一定水準を確保できているはずだ。

となると、図らずも「俺の」シリーズが当初、志向した高原価、小規模店、立食、高回転率を約2年遅れで体現している「いきなり!ステーキ」がこのまま今のスタイルを貫けるかどうかが気になってくる。

次ページ「いきなり!ステーキ」の快進撃は続くのか?
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