発生直後の1月7日に、落下傘部隊による「降下訓練始め行事」を予定していた。そのため災害派遣で力を発揮する大型ヘリCH-47の能登への投入数が制約される形となった。予備機を含めれば6~7機を行事に割いている。
これは陸自が保有する49機の1割以上、うち飛行可能状態にある可動機数の2割以上に相当する。
音楽まつりをやる意義と効果は?
この問題はどのように解決すればよいだろうか。
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もはや、行事を見直すしかない。今の自衛隊には従来規模の行事はできない。その現実を考慮しながら、任務や規模と衝突しない水準まで整理を進めるしかない。
必要性があるか、効果は期待できるか、負担は過大ではないかとの観点から再検討するしかないのである。
具体的にはどのような行事を見直すべきか。何よりも自衛隊音楽まつりは取りやめるべきだ。これは年1回、3日間の日程で陸海空自衛隊が武道館で行う公演会だ。ただ必要性は低く、効果は期待できず、負担は大きい。
実は、その必要性が明確ではない。「なぜ音楽まつりを実施しなければならないか」がない。「音楽隊があるから公演をする」程度である。
目的とする自衛隊の存在の周知と隊員の募集効果も期待できない。音楽まつりを続けても自衛隊への理解を積み増す機会とはらない。
募集効果に関しては皆無だ。「入隊のきっかけは音楽まつり」と言う隊員を見たことがない。これは音楽員も同じだ。彼らは最初から自衛隊音楽隊を就職先と考えている。「音楽まつりを見て入隊」とはならない。
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