O2Oビジネスの先端手法・ゲーミフィケーション《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命 第5回》
「FourSquare」は、利用者がリアル店舗や駅などの場所を訪問し、チェックイン(自分の現在地を通知)すると、ポイントが貯まり、友人と競い合う楽しみができる。
ある一定の条件を満たすと、「バッチ」と呼ばれる仮想アイテムをもらうことができる。期間限定やイベント関連などさまざまな種類の「バッチ」が用意されているため、希少価値のある「バッチ」を探したり、コレクションしたりする楽しみが生まれる。行きつけの場所に通い詰めると、場所の主である「メイヤー」と呼ばれる称号をもらえる。利用者が同じ店舗を訪問するモチベーションは、さらに向上する。
これらの仕掛けにより、利用者の毎日の日常にちょっとした楽しい変化をつけ、その結果、「リアル店舗へ行く」という行動への動機づけとなっている。
株式会社ゆめみは、11年11月1日に位置情報ソーシャルサービス「MyTown(マイタウン) iPhone版」の提供を開始し、たった20日間で10万人の会員数を獲得した。このゲーミフィケーションのノウハウを駆使した結果だ。MyTownは、全米で400万人以上の会員数を誇る位置情報連動型のソーシャルサービスで、「ゆめみ」は、日本向けの機能を追加して提供している。
利用者は、リアル店舗へ訪問してチェックインを行うと、実際の店舗の外観そっくりにデザインされた建物アイテムを獲得できる。それをアプリ内の自分の土地に自由に配置し、自分好みの理想の街づくりを行うことができる。
MyTownには、ローソン、ドン・キホーテ、東急ハンズ等の小売・卸売業、牛角、ケンタッキー・フライド・チキンほかの飲食店・ファストフードチェーンなど大手14社が参加している(2012年1月31日時点)。