若手と企業が考える「安定している」の意味は違う そもそも「今どきの若者はすぐ辞める」も間違い
残念ながら正解はバツです。20年前と変わっていないどころか、微減しています。
そもそも「今どきの若者はすぐ辞める」が間違い
厚労省が発表している新規学卒者の3年以内離職率のデータでは、2021年卒の大卒新卒の3年以内離職率は34.9%です(発表は2024年10月)。
では、20年前の2001年卒はどうかというと、35.4%と、実は現在よりも高い数字です。実は2000年~2005年卒あたりは、最も早期離職率が高い時期。ですから、20年前に比べると今の若者のほうが辞めにくいのです。このことから「最近の若い人は昔に比べてすぐ辞めるわけではない」ことは明らかです。
ここまで、大卒のデータを解説しましたが、高卒はどうでしょうか?
実は、高卒はもっと衝撃的な結果です。高卒は20年前と比較して、今では圧倒的に離職率が低くなっています。最も高かった2000年卒は50.3%ですから、高卒入社の半分以上が3年以内に辞めていることになります。
一方で、最新データである2021年卒は38.4%です。これは歴代で6番目に低い水準です。
大卒の場合は、バブル期の早期離職率が低い傾向にあるのに対して、高卒に関してはリーマンショックの影響を受けた2009年卒が歴代で最も低く、その後もバブル期より低い水準で推移しているのが特徴です。
高卒も大卒も、今の若手社員が昔に比べて辞めるわけではありません。「若手社員はなぜ辞めるのか?」を考える場合には、まずこの事実をおさえておく必要があります。
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