「カワイイ」で攻める!ドラッグストアの超絶改革 あのウエルシア薬局が大幅にイメチェンした理由

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その結果、プチプラコスメの「SHIMBI METHOD」や韓国コスメの「CLIO」、韓国のお菓子や酒類など、これまで取り扱いがなかった商品を多くそろえた。

今まで取り扱っていなかった韓国コスメ。各ブランドごとに商品棚1本分を用意して品ぞろえを充実させている(記者撮影)

販売方法も従来とは異なるアプローチで実験を行っている。客自身が化粧品を試すテスティングエリアの導入だ。6台の大きな鏡が用意され、テスト品を自由に使うことができる。

これまでのウエルシア薬局では専門のビューティアドバイザーが丁寧に接客し、一人ひとりにあった化粧品を紹介するカウンセリング販売を強みにしてきた。この店では客自身が手に取って、自ら好きな化粧品を試す体験を重視しているという。

変わりつつある店で光を探す

こうした新しい取り組みで、徐々に他店にない変化が見られるようになっている。

1日のうち、来客が次第に多くなる時間帯は午後3時ごろ。学校帰りの小学生たちがお菓子やカプセルトイを目当てに店を訪れ、次第に中学生や高校生たちも化粧品を見にやってくる。続いて大学生なども訪れ、夕方ごろが店内が最もにぎやかになる時間帯だ。

テスティングエリアの導入もウエルシア薬局では初。学生たちが友達同士で訪れ、化粧品を試す姿がよく見られるという(記者撮影)

一方で、流行に合わせた品ぞろえを維持するためには、他店よりも頻繁に商品を入れ替える必要がある。商品の選定に関しても、店長や店員が主体的に関わるためには、品出しなどの店内業務を効率化し、リサーチや情報収集の時間を確保していくことも重要だ。

「すでに発注作業の99%がAIによる自動発注だが、自動発注を使いこなすための知識やマニュアルの整備などに課題がある。商品選びや入れ替えについても、実験店舗ということで今までの経験が生かされない。手探りの状態だが、他店にも応用できる方法をここから見つけたい」(梅本店長)

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