ギリシャ総選挙で与党が快勝 急進左派連合が145議席を獲得

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 9月21日、ギリシャ選挙は、チプラス前首相率いる与党・急進左派連合が145議席を獲得し勝利した。写真はチプラス氏(右)と「独立ギリシャ人」を率いるカメノス氏。21日、アテネで撮影(2015年 ロイター/Michalis Karagiannis)

[アテネ 21日 ロイター] - ギリシャで20日に行われた議会(一院制、定数300)選挙は、チプラス前首相率いる与党・急進左派連合(SYRIZA)が145議席を獲得し、中道右派の最大野党・新民主主義党(ND)に勝利した。

SYRIZAの得票率は約35%。選挙前にSYRIZAと連立を組んでいた「独立ギリシャ人」は、得票率3.7%で10議席を獲得した。

選挙結果を受け、チプラス氏は21日午後に首相に就任。860億ユーロ規模の支援策の1回目の見直しを来月に控え、第2次チプラス政権にとり国内銀行の資本増強が急務となる。

チプラス氏は債務負担が軽減されない限りギリシャは景気後退から脱却できないと主張。SYRIZA幹部は、チプラス氏は債権団との債務軽減をめぐる交渉を「最初の重要な戦い」と位置付けているとしている。

チプラス氏はSYRIZA内で新たな支援策の内容をめぐり対立が見られたことを受け、国民の真意を問うために解散総選挙を実施。世論調査の結果を超える票数を獲得し、連立相手は1党のみで済みことから、より自由な政策運営が可能になると見られる。

政治評論家のアリスティデス・ハトツィス氏は今回の選挙結果について、「チプラス氏は個人的に大きな勝利を収めた。同氏はかつてない政治的な主導権を手にした」と指摘。一部アナリストの間では、チプラス氏が強い指導力を発揮できる立場を獲得したことで、債権団との交渉がこじれ、ギリシャによるユーロ圏離脱につながる恐れが出てくる可能性もあるとの懸念も出ている。

コンサルタントのユーラシア・グループによると、ギリシャが向こう2年間にユーロ圏を離脱する確率は30%となっている。

選挙で快勝したことで、チプラス氏にとり第1次政権時代の閣僚の再任が容易になる見通し。SYRIZA関係者は財務相にはチャカロトス氏が再任されるとの見方を示しているが、現時点ではまだ明確になっていない。

「独立ギリシャ人」を率いるカメノス氏によると、新内閣は23日朝に発表される。

続投後のチプラス氏が国際舞台に最初に姿を現すのは23日に開かれる難民・移民問題を協議するための欧州連合(EU)首脳会議となる。

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