弘兼憲史「スーパーのレジ待ち」すら楽しむ境地 「おもしろきこともなき世」も心持ちで変わる

「おもしろき こともなき世を おもしろく」感じるために
僕の出身地、山口県(長州藩)が生んだ"幕末のヒーロー"高杉晋作の辞世とされる句があります。
おもしろき こともなき世を おもしろく
すみなすものは 心なりけり
「すみなすものは……」という下の句は、肺結核で病床についていた27歳の高杉が詠んだ上の句に、彼を看病していた女流歌人で、勤王家でもあった野村望東尼(ぼうとうに)が続けたものという説もあります。
解釈はいろいろありますが、上の句だけの意味は、「世の中には面白いことがほとんどないけれど、面白く生きよう」、あるいは「(俺が)面白くしてみせよう」。
下の句も合わせると、「世の中を面白いと感じるか、面白くないと感じるかは、自分の心持ち次第である」と捉えることができます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら