衰えたら挑戦、だからゴルフは楽しい 当たり前のことを当たり前にやれ

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中川は「中部さんは、その選手に何が足りないかを見抜いて、どうやってその選手の個性を活かして、ないものを加えたら幅が広がるか、という教え方だったと思います」と言い、尾家は「中部さんの教えで、今でもちょっと悩むと『まず基本に戻ろう』という気になります」と語った。

内藤は、今年6月に還暦を迎えた。

「今、こうして年齢を重ねて、試合に出て、昔はできたことが今はできない、ということもいっぱいあるんですよ。自分のイメージしたショットができない。できないから、なんとかしようとする。今、ゴルフが面白いと思っているのは、若い時代にうまくなりたいと思って、上を目指すわけです。それが年齢とともに、今度は下降してくるわけです。すると、もう一度、うまくなりたいと思う。これだと思うんですよね。今になって、つまり年齢を重ねて体力も落ちてきたときにでも、うまくなりたいと思ってゴルフができる。こんなにすばらしいことって、ないですよね」という言葉が、とても印象的だった。

だからコルフは面白い

自分が年齢を重ねて、昔できたことができなくなる。そういう衰えを悲観するのではなく、逆にポジティブに考えれば、またうまくなりたいという情熱を与えられたということになるわけだ。

だから「ゴルフは面白いし、尽きることがない」というのが4選手の総意だった。

さて、もう一度チャレンジしてみるか、という気分になった。

週刊東洋経済9月26日号

三田村 昌鳳 ゴルフジャーナリスト

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みたむら しょうほう

1949年生まれ。大学卒業後、『週刊アサヒゴルフ』副編集長を経て、77年にスポーツ編集プロダクション(株)S&Aプランニングを設立。日本ゴルフ協会(JGA)オフィシャルライター、日本プロゴルフ協会(JPGA)理事。逗子・法勝寺の住職も務める。

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