「クリスマスも正月も祝う」日本の不思議な価値観 神道、仏教、キリスト教と受け入れられた背景

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仏教も、神道も、複数の神様を信仰しています。日本において仏教と神道、ともに信じる人が多かった理由の1つは、「(多神教であるため)仏教を信じるからと言って、神道を捨てることにはならなかったから」と考えられるのです。

それができたからこそ、仏教と神道は両方日本で受け入れられてきたわけです。

1つの神を信じるキリスト教

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ところが、キリスト教を信じることは、複数の神様ではなく、1つの神様のみを信じなければならないことを意味します。つまり、神道や仏教は捨てなければならないということです。そのため、キリスト教は日本の宗教との融合は進まなかったと言われています。

しかし、逆に言えば、日本人は多様な宗教を受け入れてきたからからこそ、同時に「キリスト教も受け入れる」ということができたのではないかと言われています。

今、キリスト教のしきたりも日本人の文化として受け入れられているのは、こうした理由からなのではないかとされています。

いかがでしょうか? 年末年始のシーズンは、さまざまな宗教に触れることが多い時期です。こんな時期だからこそぜひ、改めて歴史を学んでみてもいいのではないでしょうか。

宇野 仙 駿台予備校地理科講師

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うの たける / Takeru Uno

1978年、北海道旭川市生まれ。慶應義塾大学商学部を卒業し、Z会東大進学教室講師や河合塾地理科講師を経て現職。「知識より知恵を」が最大の信条。「なぜそうなるのか」「他に考えられる事柄はないのか」を受験生と対話しつつ、社会に出てからも役に立つ論理的思考力や多角的・多面的な考察力を地理の授業を通して伝えている。著書に『センター地理B 最速攻略法』(旺文社)『大学入試 地理B論述問題が面白いほど解ける本』『地理B 早わかり要点整理』(ともにKADOKAWA)、『ぐんぐんわかるセンター地理B』(駿台文庫)がある。

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