センター試験時代ではあまり見られなかったこととして「社会や理科で時間が足りなくなる」という現象があります。
世界史や日本史は60分の試験時間ですが、30~40分ぐらいで解き終わっていた受験生も少なくありませんでした。
それが今や日本史も世界史も60分フルで使っている受験生がほとんどで、時間が足りないと嘆く受験生もいるくらいです。問題量自体は変わっていないのですが、読み取る資料の数が増え、先ほどからお話ししている「迷う問題」の量が増えたことでこのような現象が発生しているのではないかと考えられます。
正解を選ぶ感覚で解く
では、そんな「迷う入試」に対してどう対応すればいいのか。共通テストを突破して東大に合格した人から話を聞くと、いちばんよく聞く対処法は「消去法ではなく、正解を選ぶ感覚で解く」というものだそうです。
例えば、1の選択肢が「きっとこれが正解だろう」と感じるもので、2の選択肢が「これは間違いとは言い切れないのではないか」と感じるものだったとします。このときに勇気を持って「1」を選ぶのです。
時間をかけて「なぜ2の選択肢が間違いになるのか」という根拠を探すことももちろん大事なことですが、1分1秒を争う入試において、その根拠を探す時間はタイムロスになってしまう可能性もあります。
もちろん余裕があるならその問題に時間をかけてもいいですが、余裕がないなら、一度その問題を解いてから後で戻ってきてもいいはずです。このように「間違いを探す」のではなく「これが正しいだろう」「これが正解になるだろう」というものを選ぶような解き方のほうが点数は安定するのだそうです。
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