東大生伝授、消去法に頼らない「共通テスト」攻略法 判断に迷う問題が多数、大事なのは「勇気」

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4択問題を例にしましょう。選択肢のうち「ア、イ、ウ」の3つが明らかに間違っていて、「エ」が「正しいか間違っているか微妙なラインだな」と感じるような問題だったとします。

この場合、「エの選択肢が正しいかどうかはわからないけれど、明らかにア~ウが違うから、これを選んでおこう」と考えることができますよね。「ほかの選択肢は間違いだからこの選択肢が正解なはずだ」という解き方・いわゆる「消去法」が使えたわけです。消去法で解くことが可能だったからこそ、「難しいけれど、答え自体は出せる問題」が多かったのが、センター試験だったのです。

共通テストになって、どの科目も平均点が下がる傾向にありますが、それは「難しいけれど、答え自体は出せる問題」が減り、「迷わせる問題・判断に困る問題」の数がかなり増えているからだと考察できます。

選択肢の数自体が増えている

そもそも単純に、選択肢の数自体が増えています。問題の数自体は変わっていませんが、その質は大きく変わっており、4択問題が多かったセンター試験時代に比べて、明らかに5~9択の問題が増えてきています。最近だと「12択」の問題すら出現しています。

当然のことながら、選択肢が増えると、他の選択肢を消去することも難しくなってしまうので、消去法で問題を解くのも難しくなってしまいます。

さらに、「最後の2択までは絞れるけど、どっちが正解かわからない!」と思わせるような精度の高い「ダミー選択肢」の数が増えました。こうなると、「これが正解だと思うんだけど、こっちも正解でもいい気がしてしまうんだよな……」と受験生は迷うことになります。

判断力が求められる入試というのは、このように「迷う問題が多い入試」なのではないかと思います。「こっちが正解で本当にいいのか?」ということを考え、その迷いを乗り越えて判断する能力を問うているわけです。

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