筆者が自動車産業に直接関わるようになった1980年代以降は、いわゆるA級ライセンス(国内Aライセンス)を取得するために、国内Bライセンスでジムカーナに参加する人がいたが、ジムカーナ参加人口は、ブーム期に比べると減少した印象があった。
その後、ジムカーナ参加者もトップクラスはセミプロ、あるいはプロ化するなど、モータースポーツ界においても「職人技」といったイメージがついてきたように思う。
そうした中、2015年からJAFが乗用車を使って手軽に参加できるモータースポーツとして、英国発祥のオートテストを導入し、全国各地で徐々に広がりを見せている。オートテストは、ジムカーナのように走行タイムを争うのではなく、「走行の正確さ」を競う競技のため、走行速度は低めだ。
今回の参加者も、オートテスト経験者が多かったが、クルマを操る楽しみ方としてオートテストや模擬ジムカーナといった形は、モータースポーツの裾野を広げる良き機会になるように思う。
マツダとしても、模擬ジムカーナという試みが、自然な形でマツダブランドの認知度向上につながることを望んでいる。
ユーザーとメーカーや販売店の交流の場として
今回の会場では、首都圏最大のマツダ車販売企業である関東マツダの関係者が、車両展示や温かいコーヒーのサービスをしていた。「クルマを売るだけではなく、売ったあと、お客様がどんなふうにマツダ車と触れ合っているかの現実を見ることが刺激になる」と会場内を見渡す。
さらに「われわれ販売店が、これからお客様に対して何ができるのかを考える、良い機会だ」として、参加者との交流を深めていた。
まさにグラスルーツ(草の根)活動だが、こうした場での一歩一歩が、ブランド構築を支える基盤作りになるのだ。
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