スポーツカー将来不安説に納得できない背景3つ トヨタGR/スバルSTI…オートサロンで見た根拠

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マツダが展示した「ロードスター」のスーパー耐久参戦マシン。このマシン開発が後述する「12R」量産に結びついた(筆者撮影)
マツダが展示した「ロードスター」のスーパー耐久参戦マシン。このマシン開発が後述する「12R」量産に結びついた(筆者撮影)

「昔ながらの『クルマ好き』がカーボンニュートラルなんて気にせず、思い切り楽しめるから、ここは楽しい」

「日本はこれから先、カーボンニュートラルに向かって各種規制が強化される方向だし、『クルマ好き』の絶対数も減っていくだろう。だから、こうした世界観を維持することは難しいはず」

「自動車メーカーのハイパフォーマンス系ブランドは、近い将来、EV向けのマーケティングブランドになってしまい、実質的な存在価値がなくなるんじゃないか」

東京オートサロン2025(2025年1月10~12日千葉県幕張メッセ)で、チューニングカーやカスタマイズカーの未来について各種方面の人たちと意見交換していると、そんな声が聞かれた。

東京オートサロンは幕張メッセの全ホールを使って行われる大規模イベント。今年は3日間で23万人が来場した(筆者撮影)
東京オートサロンは幕張メッセの全ホールを使って行われる大規模イベント。今年は3日間で25万人以上が来場した(筆者撮影)

果たして世の中は、こうした予測のように進んで行くのだろうか。

「カスタムカーの祭典」を掲げ、「東京エキサイティングカーショー」として誕生して43年目。その変遷を1983年の第1回から、間近で見てきた者として、じっくりと考えてみたい。

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LFA後継やセリカの復活はなかったが

各社のブースをめぐってみよう。まず、トヨタのスポーツカーブランド、「GR」は話題が豊富だ。

ブースでは、GRの原点であるドイツ・ニュルブルクリンクでの「もっと良いクルマを作ろう」という「鍛え込み」の歴史を、各モデルとともに説明していた。

トヨタはニュルブルクリンクで鍛え上げてきた歴代マシンを年表とともに展示(筆者撮影)
トヨタはニュルブルクリンクで鍛え上げてきた歴代マシンを年表とともに展示(筆者撮影)

最近では、ニュル周辺でのスパイフォトなどを情報源とした「レクサスLFAの後継が登場」「セリカが高級スポーツカーとして復活」といったGRに直結する記事が、メディアを賑わせている。こうした車種が「2025年以降、相次いで市場導入される」というのだ。

モデル数が多く、国や地域でのユーザー層の幅も広いトヨタにとって、ハイブリッド技術を活用したGRブランドの訴求は、現実的に思える。

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