「昔ながらの『クルマ好き』がカーボンニュートラルなんて気にせず、思い切り楽しめるから、ここは楽しい」
「日本はこれから先、カーボンニュートラルに向かって各種規制が強化される方向だし、『クルマ好き』の絶対数も減っていくだろう。だから、こうした世界観を維持することは難しいはず」
「自動車メーカーのハイパフォーマンス系ブランドは、近い将来、EV向けのマーケティングブランドになってしまい、実質的な存在価値がなくなるんじゃないか」
東京オートサロン2025(2025年1月10~12日千葉県幕張メッセ)で、チューニングカーやカスタマイズカーの未来について各種方面の人たちと意見交換していると、そんな声が聞かれた。
果たして世の中は、こうした予測のように進んで行くのだろうか。
「カスタムカーの祭典」を掲げ、「東京エキサイティングカーショー」として誕生して43年目。その変遷を1983年の第1回から、間近で見てきた者として、じっくりと考えてみたい。
LFA後継やセリカの復活はなかったが
各社のブースをめぐってみよう。まず、トヨタのスポーツカーブランド、「GR」は話題が豊富だ。
ブースでは、GRの原点であるドイツ・ニュルブルクリンクでの「もっと良いクルマを作ろう」という「鍛え込み」の歴史を、各モデルとともに説明していた。
最近では、ニュル周辺でのスパイフォトなどを情報源とした「レクサスLFAの後継が登場」「セリカが高級スポーツカーとして復活」といったGRに直結する記事が、メディアを賑わせている。こうした車種が「2025年以降、相次いで市場導入される」というのだ。
モデル数が多く、国や地域でのユーザー層の幅も広いトヨタにとって、ハイブリッド技術を活用したGRブランドの訴求は、現実的に思える。
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