「言われたことだけやる」部下を変える4つの質問 軸をずらした質問を通して思考力を鍛える
このケースで状況の軸をずらすと、たとえばこんな質問ができます。
「もし締め切りが3ヶ月後ではなく半年後になったらどうですか?」「今はすべての仕事をあなた1人でやろうとしているけれど、チームでやるとしたら、誰と一緒にやりますか?」「その人たちには、どんな仕事を割り振りますか?」
そうすると、相手は「そもそも自分1人でやろうとしていたから大変なんだ」とか、「実はチームでやっているはずなのに、いつのまにか自分で全部抱えこんでしまっていた」と、自分で問題に気づくことがあります。
「何かあったら言ってくれ、と上司が言っていたのに、自分がなかなか言い出せなかったんだな」と、問題の本質が「仕事ができていない」ことではなく、「上司に相談がしにくいこと」だと気づくこともあります。
このように状況の軸を変えることでも、相手の思考の幅を広げることができるのです。
④ 「場所」の軸をずらしてみる
4つ目は場所の軸です。
場所の軸をずらした質問の例は「仕事を事務所でやるのではなく、近くの喫茶店でやったら何が変わりそうですか?」といった質問です。
もしも、相手が「喫茶店のほうが仕事がはかどる」と言ったならば、「事務所と喫茶店では何が変わるんですか?」などとさらに質問します。
相手は、質問されることによって「美味しいコーヒーが飲めるといいよな」とか、「外に出るだけでリフレッシュできる」とか、「場所が変わると気分転換ができていい」など、いろいろと気づきが得られるでしょう。
4つの軸をずらすことで無限に質問をつくれる
今回は「仕事がうまくいっていない」ことがテーマでした。
そのテーマに対して、時間、人、状況、場所という軸をずらして質問することで、質問された相手は選択肢を広げることができました。
また、このような質問を投げかけられることで、相手の思考が深まり、新たな気づきが生まれます。
4つの軸をもとにして質問をつくっていくと、無限に質問をすることができます。
言われたことしかしない部下など、部下への質問に困ったら、ぜひ時間をずらす、人を変える、状況をずらす、場所をずらす、と考えながら、いい質問を投げかけてみてください。
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