「言われたことだけやる」部下を変える4つの質問 軸をずらした質問を通して思考力を鍛える

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未来に目を向けることもできます。

たとえば5年後を想像して、「5年後のあなたが今の自分にアドバイスをするとしたら、どういう質問をしますか?」と聞いてみます。

相手は、「5年後の自分はめちゃくちゃ仕事ができる人になっているはずだ。できる自分から見ると、今の自分は小さなことで悩んでいるように見える。今回の仕事も絶対できるはずだ。とにかく、少しずつでいいから地道に目の前のことをやるんだ! と言ってあげたい」と答えるかもしれません。

このように時間の軸をずらすことで、過去を振り返る質問や、未来からの質問ができます。時間の軸をずらした質問をされることで、相手の思考が広がります。

② 「人」の軸をずらしてみる

2つ目は人の軸です。人の軸を変えるときは、自分以外のいろいろな人の立場から今の自分を見てみます。

たとえば、こんなふうに質問してみます。

「今あなたは、仕事がうまくいかなくて悩んでいます。そんなあなたを後輩が見たら、どう思うでしょうか? あなた自身は仕事がうまくいかないと思っていても、入社したばかりの後輩から見ると、あなたはとても仕事がうまくいっているように見えるのではないでしょうか?」

「あなたの上司があなたを見たらどうでしょうか? 上司から見ても、仕事がうまくいっていないように見えるでしょうか? もし、うまくいっていないように見えるのであれば、上司は、あなたにどんなアドバイスをするでしょう?」

このように、人をずらすことで、後輩の視点、上司の視点など、相手に自分とは別の人の視点から自らを見てもらい、思考を広げることができます。

あべき光司
(図:本書より引用)

さらに時間と人を掛け合わせて、「来年入ってくる新入社員から今のあなたを見たら、どのように見えるでしょう?」といったように、さらに多くの視点から自分を見てもらうこともできます。

状況の軸を変えて質問してみる

③ 「状況」の軸をずらしてみる

3つ目は状況の軸です。状況の軸を変えるときは、置かれている状況を変えて質問をしてみます。

たとえば相手が、締め切りが3ヶ月後の仕事にまったく手がつけられていないことで悩んでいるとします。本来であれば、今はもう2割ぐらいできていないといけないのですが、まったくできていないので本人は焦っています。

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