「居・職・住」の変革で、地方移住はもっと進む 移住者が語る、東京にない「余白」の魅力<下>

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福岡のコワーキングスペース「RISE UP KEYA」に集まるのは、クリエイターだけではありません
九州経済の中心都市として、またアジアへのゲートウェイとしても注目を集める福岡市。ビジネスにおいて、また生活の場として、福岡のどんなところに魅力があるのか。実際に福岡に移住し、現在は移住希望者へのサポートを行う『福岡移住計画』の代表としても活動する須賀大介さんに話を伺った。

 

前編:なぜ今「福岡移住」がこんなに盛り上がるのか

須賀さんは福岡という街の特徴を、人と人がつながる「ちょうどいい大きさのコミュニティ」と表現する。

「東京は大きすぎてコミュニティが分散します。そのため活動が匿名的になりやすいんです。いくら頑張っても、その人の名前が表に出ることが少ない。結果、それが無責任にもつながるのかな、と。だから東京のために何かやろう、と思って生きている人は、そんなに多くないと思います。

それが福岡のコミュニティ規模だと、一人ひとりの責任が見えやすいから、『街をよくしていこう』というマインドが育つんだと思います」

東京時代と現在では、働き方も大きく変化したという。

都心から離れるほど「コワーキング」が際立つ

「東京ではハイコストの中でビジネスをしているので、コストを稼ぐだけの売り上げ・利益を生むためには物量も多くこなさなければならない。どうしても長時間労働になりがちで、暮らしが仕事に支配されているような感じでしたね。福岡に移ってからは、程よい仕事量を短時間で効率よく行うというスタイルに変わりました。ストレスも少ないです。

ここでは仕事の合間に海に入ったり、みんなで釣りをしたりして、東京では絶対にできなかった働き方を実現できています。東京では高速道路のすぐそばで、排気ガスを吸いながら働いていたような時期もありましたから。今は波間に漂いながら新しい構想を練ったり、釣りをしながら情報を共有したり。考える時間も増えました」

須賀さんは東京を離れる際、リスクの低減と新しい出会いから生まれる効果を考え、下北沢のオフィスをシェアオフィスに転換、現在約25組のクリエイターが入居している。そのノウハウを生かし、福岡でも2つのコワーキングスペースを立ち上げた。

東京、糸島、今宿という3つの拠点でシェアオフィスを運営してみて、須賀さんが実感したのは、都心から離れるほど「コワーキング」の効果が特徴的に現れるということだと言う。

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