私は、2016年から月に一度、師匠のもとでコーチングを受けてきました。師匠は私に驚くような提案や、常識では考えつかないようなアドバイスをしてくれることが常でした。あるとき、師匠が口にした言葉に耳を疑いました。
「日本一のコーチを目指すなら、東京を拠点にしたほうがいいよ」
そのとき私は京都府綾部市に在住。中学生と小学生の子どもがいて、夫は単身赴任中で、家のローンを返済している最中でした。
しかも、コーチとしての月の売上は10万円あるかないかといったところ。とてもではないですが、東京に住むなんて無茶です。
戸惑っている私の様子を見た師匠は、こう続けました。
「頭の中の常識を変えないと、人は成長しないよ。成長するために来たんでしょ? だったら、とにかくやってみようと考えてごらん」
他人のアドバイスに評価が込められている
先を行く人は、全体を見通す力をもっています。山の頂上から見下ろすような視点で、あとに続く人が何合目を歩いているのかを把握しています。
ですから、明らかに無理そうなことをアドバイスはしません。しかも、人によってアドバイスも、その伝え方も使い分けているのです。
そのときの師匠も、無茶なアドバイスをしていたわけではなく、私の力量を冷静に見極めて、常識を外して可能性を広げる考え方が必要と判断したのでしょう。
師匠のアドバイスを素直に受け入れたことで、駆け出しのコーチだった私は東京に拠点を移し、会社を設立して活動するという夢を実現しました。
アドバイスを受けたとき、「えっ?」「無理」「違う」という否定的な感情が出たときには、心のブレーキが発動しています。自分の心のブレーキに気づいてください。
行動している人からあなたへのアドバイスは、あなたへの期待の表れです。「あなたならできる!」と信じてくれているのです。期待され、信じられていることを素直に喜び、その期待に乗っかってみてください。
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