わたしの中の平野レミさん
<サクちゃんの話>
大人になって発見したことがあります。
「わたしっていつもこうなんだよな」と自分の性格のせいでうまくいかないことが多いとき、自分のキャラクターを丸ごと変えようとしても変われないけど、自分の中にまったくない要素をどこかから借りてきて、心の中にいてもらうみたいなことは意外とできるんじゃないかなと。
表面上どう見られたいかで自分以外の誰かに擬態するのはよくないと思いますが、内面での考え方をお借りするのはいいのではないかと。
実験的にいろいろなものをお借りしてましたが、なかでもわたしにとって一番良かったのは平野レミさんです。
自分だとつい突き詰めて深刻になってしまうときに、自分の中にレミさんを発動させます。レミさんの「そんなのどっちだっていいのよー!」という声が聞こえてくることで助けられたことがしばしばありました。
「レミさんなら何て言うかな」と耳を傾けてみると、自分ひとりだったら出てこないような言葉がレミさんからは出てくる。レミさんのおおらかさをお借りするうちに、不思議と自分にだんだん「レミ力」がついてくるようになりました。