あなたの中に眠る「使える短所」と「使えない長所」 「長所がない」と嘆く前にやるべきことがある
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あれもこれもと心配ごとが多すぎて、身動きがとれなくなっているのが現代人。どうしたら、不安に囚われることなく、「今、この瞬間」を全力で生きることができるのでしょう。
新著『考えすぎないコツ』では、禅僧であり世界的な庭園デザイナーでもある枡野俊明さんが、「頭をからっぽにして、心を無の状態にする」ためのヒントを説きます。
本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。
どんな宝も磨かなければ光らない
自分には長所がない。得意なものがない。ダメなところばかりだ。だから自信が持てない。人生に前向きになれない。そうお悩みの方が、本当に多いのです。
悩みの原因は明白です。
長所がないのではなく、長所を「磨いていない」のです。
「明珠在掌(みょうじゅたなごころにあり)」という禅語があります。どんな人もすでに宝物(仏性)を手にしている、という意味です。
つまり、人は例外なく長所を備えている。それは、間違いがないことです。
例えば、他の人が10の努力をしないと身につかないことが5の努力をするだけで身についてしまう。あるいは、10の努力をするだけで20のものを手にできる。それが、長所というものです。
自分の長所短所がわかると、自分の生き方が定まり、迷いがなくなります。進路選択や職業選択などの岐路で、自分らしい人生を選ぶにあたり、大きな指針になるはずです。
しかし、どんな宝物も磨かなければ光りません。
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