「ミスをした部下」の成長を促す"叱り方"のキモ ポイントは「3つのモード」の上手な使い分け

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その代わり叱るとき以外には、一般的な社長と比べても優しいし、ほめるほうだと思います。業務と関係ない場面では仕事の話は持ち出しませんし、その点のメリハリは利いているのではないでしょうか。

もちろん、その人のことを真剣に思っているからといって、どんなに厳しく叱ってもいいわけではありません。相手が叱られた理由を理解していなければ、嫌な感情や反発心が残って、結果的に人間関係が悪化してしまいます。

何よりも、その人がパワハラだと感じている時点で成長は止まりますし、同じミスを繰り返すことでしょう。だから私は、叱る理由をしっかり伝えています。

□「なぜ自分が怒っているか?」
□「どうするべきだったのか?」
□「なぜ、そうするべきなのか?」

ただし、ここで終わってしまうと、対話後の印象が「社長に詰められただけ」になりかねませんし、スタッフが納得したとしても次の行動にはつながりにくい。そこで、話の中で相手が感じ取ったものを探りながら、次のことまで一緒に考えていきます。

□「何が課題なのか(足りないのか)?」
□「これから何ができるのか?」
□「今、この環境の中で何を学んでいくか?」

叱るときの「判断基準」を明確に持つ

心理学者の伊東明氏の著書『ほめる技術、しかる作法』(PHP新書)では、叱るときの判断基準をつくっておくことや、叱った相手にも考えてもらうようにすることと共に、3つの叱り方(怒り、冷静、優しい)を使い分けることなどが推奨されていました。

たとえば、叱るときの判断基準は人それぞれでしょうが、同書では、こんな例が挙げられています。

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