「ミスをした部下」の成長を促す"叱り方"のキモ ポイントは「3つのモード」の上手な使い分け

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答えは自分で考えられるようになってほしいので、具体的に「何をどうすればいいか」までは言いません。しかし、その後に、その人がどのように行動しているかは、しっかり見ています。

なお、スタッフが降格となった場合には、社長である私にも任命責任がありますので、自分の役員報酬を下げています。これは自分へのけじめです。特に発表することもないので、スタッフたちは知らないと思いますが……。

失敗したスタッフへのフォローは丁寧に

大きな失敗をしたスタッフに対してどう向き合っていくかという話にも触れておこうと思います。

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私はかつて、大きな「ヒューマンエラー」を起こしてしまったことがありますが、取引先との話し合いの末、「荒木の監督の下であれば事故を起こした2人のスタッフを現場に連れてきてよい」ということになり、彼ら2人の意思を確認しました。

そのとき、1人はものすごく落ち込み、1人は辞めようと考えていましたが、私は、「辞めてもいいけど、逃げるのは簡単だよ。ゼロからのスタートになるけれど、また一緒に来てくれないか?」と言いました。

私自身、それまで常に逃げてきたという反省があり、失敗したスタッフをここで逃げさせたら彼らのためにならないと思ったからです。

縁あってこの会社に入ってくれた以上、できないことができるようになってほしいし、良い方向に変わってほしい。辞めるにしても、このタイミングで辞めさせたくない――と思いました。

結局、2人のスタッフのうち1人はその数年後に別の理由で退職することになりましたが、もう1人は今も頑張ってくれています。辞めたスタッフも、別の職場で元気にやっているようです。

荒木 俊 荒木電通株式会社代表取締役

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あらき しゅん / Shun Araki

荒木電通株式会社代表取締役。1988年、佐賀県生まれ。2012年、24歳の時に地元・佐賀県で電気設備の会社、荒木電通を創業。35歳で本店を福岡に移転。同時に、M&Aにより40年続く老舗企業を事業承継。36歳には、既存事業との親和性を活かして教育事業に参入するとともに、事業拡大を見据えて東京にオフィスを新設し、活動のフィールドを全国に広げている。
失敗を「学び」に変え、次の成功につなげるメソッドで自分自身と仲間を成長させ、創業から約10年でグループ年商3億円を達成する

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