「低偏差値校→難関大」合格に導いた先生の教え ほかの先生に理解されない中、受験指導続ける

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かつて有田先生はタバコや飲酒などの問題行動を起こす生徒に対して「熱血指導」をしていた時期もありましたが、最近ではそのような目に見える問題行動を起こす生徒は少なくなってきました。

それでも、やりたいことがなく覇気がない生徒も増え、モチベーションを持って勉強を続けることは、昔よりも難しくなっている現状があるようです。

有田先生は「勉強を通して、自己肯定感を抱かせる」ことなしには、生徒たちの成長はないと実感し、より生徒に向き合うことに決めて、個々の生徒に応じた緻密な勉強プラン作りと、生徒1人ひとりの個性に合わせた熱心な指導を始めました。

先生自身が変化することによって、時代が変わった現在でも、有田先生の勉強会からは難関校に合格する生徒を輩出しています。

子供たちに成功体験を与える

有田先生は現在も、ほぼ毎日生徒に無償で英語を教え続けています。平日は授業が15時に終わってから数時間、そして土日にも勉強会を行うこともあります。

普通の進学校の生徒でも4~5時間の授業を受け続けるのは大変なのに、ましてこの学校の生徒たちの学力は偏差値40台。どうして生徒たちは、有田先生の授業を飽きずに熱心に聞き続けることができるのでしょうか。

その理由は、自己肯定感が上がる有田先生の持つ言葉の力にありました。

「勉強会」に参加して早稲田大学に合格した、現役大学生の太田さん(仮名)も、進学校に合格できず、この高校に入学した1人です。

また、青山学院大学に合格した地井さん(仮名)も、最初は「自分に大学進学は無理だ」と思った1人。進路面談で有田先生に「専門学校に進学したい」と伝えたところ「違うな。本当は、君は大学に行きたいだろう?」と言われ、自分の中の気持ちに気づきました。

太田さんや地井さんは、「難関大学に行きたい」という思いを抱いて、勉強会に参加することに決めますが、今までにしたことのない勉強量だったと語ります。

学校の通常の授業では、1年生の定期試験で『英単語ターゲット1900』を用いた英単語のテストが行われますが、その範囲は200語程度。1年間で1900個の単語までは覚えられないカリキュラムです。

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